ホットメルト接着剤の材質による違いは?選び方は?

ホットメルト接着剤の選び方が分からない…
使用している製品を見直ししたいがどうしたら…?
包装用途をはじめ、工業用途にも広く使用されている接着剤の一つが、ホットメルト。
今回は、材質ごとの用途の違いと、選び方についてご紹介します。
目次
・ホットメルト接着剤とは?
・ホットメルト接着剤の材質と選び方
EVA系
オレフィン系
ゴム系
ポリアミド系
ポリウレタン系
・ホットメルト接着剤を使用する際の注意点
・製品についてのお問い合わせ、お見積りについて
■ホットメルト接着剤とは?
ホットメルト接着剤(HMA)は、名前の通り、加熱し、溶かして使う接着剤のこと。
溶けた後は常温で個体に戻り、被着体を接着します。
元の形状はペレット、粒状、棒、粉末、シートなど。
安定した素材のため、溶剤を使用した製品よりも、輸送や保管に便利な接着剤です。
またホットメルトの大きな特徴として、固着時間(セットタイム)が短いという点があります。
接着に必要な時間を短縮でき、スピーディーな生産ラインが実現可能です。
一方で、使用前に加熱が必要なため、素材によって使用できないケースもあります。
ホットメルトは、必ず被着体との相性を確認して使用しましょう。
■ホットメルト接着剤の材質と選び方
ホットメルトは、その材質によって使える被着体や用途が異なります。
合わないものを選ぶと、製品の破損などの原因に。
ホットメルトは、用途に適した材質のものを選びましょう。
ここからは、ホットメルトの素材別にご紹介していきます。
EVA(エチレン酢酸ビニル)系
ホットメルトの中で、もっとも普及しているのがEVA系のホットメルト。
EVA系は適用温度範囲が広く、さまざまな被着体に使用できます。
製本や包装の他、建材用途にも使用されます。
比較的安価な製品が多く、導入しやすいのが特徴です。
一方で、長時間加熱すると炭化が起きやすく、ノズルが詰まりやすいという面もあります。
オレフィン系
熱安定性が良く、化学的にも安定していて工業用として利用されることが多いホットメルトです。
EVA系に比べ、塗布用のノズルが詰まる原因になる炭化・ゲル化が少ないのも特徴。
ラインの停止やメンテナンスの頻度を下げ、業務効率化に繋げます。
セキスイの『エスダイン88シリーズ』は、加熱安定性に優れたオレフィン系のホットメルト。

従来の『エスダインシリーズ』に比べ熱劣化が少なくなり、炭化やノズルの詰まりを低減します。
また使用温度が低いため、オペレーターの火傷リスクも軽減。
臭いも発生しにくく、ラインの立ち上げ時間も短縮できます。
温度を下げることで使用電力も減らせるため、コスト削減・環境配慮の面でも効果があります。
ライン停止の原因の一つ、糸曳きを大幅に抑制したのが『クリーンメルト』。

ケーサーや周辺機器の清掃・メンテナンスの頻度を下げ、業務効率化に貢献します。
ゴム系
ゴム系の名の通り、柔らかく粘着性を持ったホットメルト接着剤。
滑り止め用途や、衛生用品など不織布の貼り合わせに使用されることが多いです。
セキスイの新商品JM-6214ZPは、包装用途に特化した新しいゴム系ホットメルトです。

ゴム系でありながら、オレフィン系などと変わらないオープンセットタイムを実現!
高速ラインでの生産に対応できるようになりました。
通常のホットメルトでは貼り付けにくい、ラミネート材やアルミ蒸着基材にも対応できます。
輸送時や保管時の温度変化にも強く、-20度までの環境下に適応!
冷蔵・冷凍から高温環境まで幅広くお使いいただけます。

ラミネート紙やアルミ蒸着紙などを使用したパッケージへの利用におすすめです。
ポリアミド系
ホットメルトの中でも、耐熱性が高いのがポリアミド系。
耐薬品性能も高く、絶縁性があるのが特徴です。
自動車や電子部品など、工業分野で幅広く使用されています。
ポリウレタン系
ポリウレタン系ホットメルトの大きな特徴は、硬化が二段階に分かれることです。
他のホットメルトに比べ硬化に時間はかかりますが、一度固まると温度変化に強いのも特徴です。
■ホットメルト接着剤を使用する際の注意点
ホットメルト接着剤を使用する方法としては、主に以下の3つの方式があります。
・スプレー
・一定幅もしくは全面への塗布
・点もしくは線状の塗布
塗布する際には、用途に合わせたアプリケーター(塗工機)を使用します。
注意すべきポイントは、使用時に高温を使用する点。
特に作業者の火傷には注意が必要です。
またホットメルトは、長時間加熱し続けると炭化してしまいます。
炭化が起きると、粘度が上がって粘着力が低下し、機械が詰まる原因にも。
セキスイのオレフィン系ホットメルトは、加熱安定性が高く、炭化しにくくなっています。

ホットメルトの詰まりによるメンテナンスを減らし、業務の効率化に繋げましょう。
■製品についてのお問い合わせ、お見積りについて
製品の使い心地が気になる…という方は、サンプルもご提供しております。
サンプル依頼や製品に関するお問い合わせ、お見積りは
下記のWEBフォームよりご依頼ください。
積水マテリアルソリューションズ(株)
https://www.sekisui-pack.com/
積水化学の製函機・封緘機「ワークメイト」を中心にご案内をしています。人手不足が進んでいる昨今だからこそ、皆様の作業の相棒としてお役に立てるような活動を行ってまいります。
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