クラフトテープと布テープ、OPPテープの違いとは?

※この記事は2024年7月に掲載したものをリライトしています。
なんとなく同じテープを使っているけれど、本当にこれが適したテープなの?
テープの違いって何?選び方のポイントは?
梱包作業の時に使用される、さまざまなテープ。
それぞれに向き・不向きがあることを知っていますか。
この記事では、クラフトテープと布テープ・OPPテープの違いと、使い方についてご紹介します。
目次
・「ガムテープ」ではありません
・それぞれのテープの違いは?
①クラフトテープとは
②布テープとは
③OPPテープとは
・テープの使い方
①I貼り
②H貼り
③十字貼り
・テープの選び方は?
使い方から選ぶ
コスパから選ぶ
環境負担から選ぶ
・適したテープで、梱包業務を改善!
■「ガムテープ」ではありません
梱包などに使われるテープを、「ガムテープ」と呼んでいませんか。
実はガムテープという製品は、切手のように水を付けて貼りつけるテープのこと。
そのまま貼り付けができるテープの正しい名称は、粘着テープです。
もしくは素材(基材)ごとに、クラフトテープ・布テープ・OPPテープなどと呼びます。
■それぞれのテープの違いは?
まずはテープの種類について見ていきましょう。
梱包用に使用されるテープは、素材によって大きく3つに分類できます。
それぞれ向き・不向きがあるため、現場に適さないテープを使用していないか確認してください。
①クラフトテープとは
クラフトテープは、クラフト紙を使用した梱包用のテープです。
紙テープ、紙ガムテープなどとも呼ばれます。
主な素材が紙のため、手で切れるのが大きな特徴です。
テープを引き出す際の音が静かで、軽い力で引き出せるのもポイント。
臭いも少なく、ダンボールを梱包する際、最も多く使われているのがこのテープです。
表面がコーティングしてあるため、基本的に重ね貼りや、文字を書くのには向きません。
※文字書き・重ね貼りができる高機能タイプもあります。
②布・クロステープとは
布・クロステープは、繊維状の構造を持ったテープです。
強い粘着力を持ち、強度にも優れています。
OPPテープ・クラフトテープとの大きな違いは、粘着力が強く、重ね張りができる点です。
やや力が必要ですが、手でまっすぐ切る事もできます。
OPPに比べ粘着力が強いため、中~重量物の梱包におすすめです。
③OPPテープとは
OPPとは、Oriented Poly Propylene(オリエンテッドポリプロピレン)の略称です。
プラスチック系の素材を利用した梱包用テープで、独特のツンとした臭いがあります。
基本的に手で切ることは難しく、使用時にはテープカッターなどが必要です。
またテープを貼る際に発生する音が、クラフトテープなどに比べて大きいのも特徴。
テープ自体が透明なため、貼りつけ面の印刷などを隠したくない場合におすすめです。
水や湿気に強いので、水産加工品や輸出時などによく使用されています。
コストが低く、安価な製品が多いのも特徴です。
ただし低コストのテープだと薄手のものが多く、貼りつけるときにシワになりやすいという特徴もあります。
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■ テープの使い方
梱包用テープは、使い方によって強度が変わります。
ここからは、用途別におすすめの使い方をご紹介。
テープの種類と合わせて、梱包の際の参考にしてみてください。
①I貼り
I貼り(I字貼り・1本貼り)はダンボールの真ん中を留める、通常の貼り方です。
I字貼りには、貼り付けが簡単で、テープが最低限で済むというメリットがあります。
一方で、やや強度が足りないというデメリットも。
底面をI字貼りして重い物を入れると、配送中の底抜けや、箱の破損の原因になります。
I字貼りのおすすめの使い方は、上部の封緘と軽量物の梱包です。
単純な貼り方ではありますが、日々の作業量が多い…という方には、包装機械の導入がおすすめ!
ダンボールを組み立てる製函機や、最後に封をする封緘機など、用途と設置個所に合わせてお選びいただけます。
②H貼り
H貼りはI字貼りに追加して、横2辺をふさぐ使い方です。
H貼りは箱の隙間がなくなるため、異物混入の対策に適しています。
一方強度はI字貼りからあまり変わらないので、重いものを入れるときには適していません。
H貼りのおすすめの使い方は、異物混入を防ぎたい商品の梱包です。
セキスイの封緘機では、I字貼りタイプと連携させることで、H貼りに対応できます。
③十字貼り
十字貼りは、I字貼りに合わせて、十字になるようにテープを留める使い方です。
負担がかかりやすい底面の中心部分を補強できるので、重い商品の梱包に向いています。
人間が運べる程度の重量(10~15kg程度)であれば底ぬけせずに輸送できるでしょう。
十字貼りのおすすめの使い方は、重量物の梱包です。
テープの選び方
実際に梱包用テープを選ぶときには、どのようなポイントから選べばいいのでしょうか。
梱包用テープの選び方について、おすすめの方法をご紹介します。
使い方から選ぶ
梱包用テープを選ぶときは、用途に合わせて選ぶのがおすすめです。
梱包するものの重量やサイズによって、適した梱包用テープは変わります。
例えば、結露などが多い食品関連の現場では、水に強いOPPテープがおすすめです。
重量物の梱包には布・クロステープが適しています。
同じ現場でも、包む商品によってテープを変えるのもひとつの方法です。
コスパから選ぶ
梱包用テープを選ぶときは、コスパから選ぶのもおすすめです。
コスパが悪い梱包用テープを選ぶと、継続的にコストがかさみます。
コスパを重視する方におすすめの梱包用テープは、OPPテープです。
一方で価格面だけを重視して薄手のテープを選ぶと、テープ同士が貼りついてしまい、
結果的にロスが増えてしまうケースもあります。
梱包用テープは、重量や貼り方によって適したテープを選ぶことが大切です。
環境負担から選ぶ
近年SDGsの観点から、プラスチックの使用を削減しようという取り組みがあります。
OPPテープに含まれるプラスチックは、少ないように見えますが、日々積み重ねることでかなりの量に。
クラフトテープの場合、基材の紙は植物由来です。
また原材料になる木が、成長段階でCO2を吸収しているため、CO2の削減にも貢献できます。
環境への負担を考える場合は、紙を使用したクラフトテープがおすすめです。
■ 適した梱包テープで、包装業務を改善!
梱包用テープには様々な種類と、適した用途があります。
日々の作業のストレスは、テープを変えることで解決できるかもしれません。
ぜひ参考にしてみてください。
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